〈カップル・コンビに10の質問〉

00：名前は？

「リィン・ヴァロアです」
「…………ラト」
「こーら。名字もちゃんと言いなさい」
「わぁったよっ！　ラト・ヴァロア！　これでいいんだろこれで！」
「まぁラトが本名でもないのだけれどねー」
「――え？」


01：叩かれたらどうしますか？

「ラトくんに叩かれても大して痛くないから、べつになにも」
「ちょっとまて、さっきのどういう意味だよ」
「さっきのって」
「本名がちがうのどうのって」
「で、ラトくんは？」
「叩き返すにきまってんだろ、あと話そらすなっ！」


02：食べ物をとられたらどうしますか？

「なにも。むしろどうぞ食べてって感じで」
「おれ、アンタが菓子じゃないモノ食べてるとこ見たことないんだけど」


03：告白されたらどうしますか？

「告白って、なにを」
「それはアレでしょう。愛の告白。ラトくんからされたらときめいちゃう」
「ぜっっ……てーに、しねーから！」
「男の子ってつまんない……」
「ぼくならいつだって告白しますよぅー？」
「……なに入ってきてんだよセレンおまえ」
「はいはい、私とラトくんのお楽しみタイムの邪魔しないの」
「あうぅ……ぼくって、要らないコですかぁー……？」
「おれ楽しんでないし」


04：パートナーが死んだら？

「泣いちゃうから当面は死なないでね」
「アンタって、死ぬ気がしない」


05：パートナーをひとことで言うと？

「小型犬の子犬？」
「変人」


06：パートナーのチャームポイントはどこ？

「ちゃーむ？」
「ここが可愛いなぁーって部分とか要素のこと。ラトくんは……そうだなぁ、全部可愛いんだけれど。でもやっぱり一番魅力的なのは、かわいくないとこかな。うん」
「ちゃーむの意味がよけいわかんなくなったんだけど」


07：パートナーの癖は？

「……アンタにもあんの？　癖」
「さぁ？　ラトくんは人と話してるとき、目合わせないことけっこう多いわよね。それ、わりと失礼だからね。すぐに直せとは言わないから」
「……」
「そのうち直しなさいね？」


08：パートナーの長所・短所は？

「短所ならくさるくらい言えるけど、こいつに長所なんかない」
「あら失礼ね。でも、そこまで言うなら言い連ねてみなさいよ短所。さぁ」
「…………と、とにかく、いっぱいあんのっ！」
「はいはい。ラトくんは怒りっぽいところが短所よね。長所はかわいくないようで可愛いところ」


09：パートナーにひとこと言いたい。

「そろそろ私のこと、名前で呼んでみない？」
「うざい」
「そろそろ泣いちゃう。私」
「勝手に泣いてれば」


10：これはまかせた！

「いつになったら生きる術ってのを教えてくれんのアンタ。おれ、そのためにアンタんとこ来たんだけど」
「うんうん。これからもそうやって私を楽しませてねー？」
「おれは楽しくないっ！　話そらすな、またそうやって……だからっ、頭をなでるなーーっ！」




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